以前のブログで、こんなことを書き残しました。
『受精卵がお母さん側から同化も異化も受けない準備ができているものかどうかも大変重要です。』
受精卵
受精にいたる過程にも、いくつもクリアしなければならない事がありますが、今回は受精卵が出来たとして、そこから先のことについて触れます。
正常な妊娠が成立するには、これまでに触れたように母体側の妊娠免疫が大変関連深いです。
同時に注目すべきは、受精卵が正常に育って着床しているのか?という視点です。
通常、受精卵は杯盤胞まで成長した状態で着床するということです。
それ以前の状態では自然妊娠は難しいし、正常な胎児の発育がされるかどうか。
(※高度生殖医療の現場では、杯盤胞まで発育していない受精卵を着床させることもあります。)
受精が成立してからの卵割が進むかどうかは、精子の問題はクリアになり卵子側つまり卵子の質に関連が深いようです。
つまり、卵子の質=受精卵の質 ということです。
では、今周期で排卵を迎える卵子はいったいいつから準備されたものでしょうか?
先月くらい?いえいえ、1年くらい前?
諸説ありますが、400日前。700日前なんていう意見もあります。
驚きですね。
今回排卵を迎える卵子は、元を正せば1年以上前、もしかしたら2年前から排卵に向かって成熟し始めているということ。
じゃあ、卵子の質を上げるための準備も1ヶ月や2ヶ月でいいのかということです。
違いますね。
ちなみに、排卵を迎える卵胞は90日から150日前からホルモン(エストロゲン)依存性に成熟するといわれています。
この2点を考慮すると、
①常に体調を管理すること。特に卵巣や子宮を栄養しているもの。
精神的・肉体的ストレスは先日までに説明した免疫系の異常だけではなく、ホルモン分泌にも悪影響を与えます。
1年365日を妊娠に適した状態で過ごすための鍼灸治療。
②ホルモンは血行性に標的に届きます。全身の血流、特に腰部~骨盤内に出入りする血行を担保する。
例えば卵巣にエストロゲンを分泌させるFSHは脳下垂体から卵巣まで血流に乗って運ばれます。
ホルモン依存性に成熟する卵子に適した体内環境を作る鍼灸治療。
当院では大きくこの2点を捉え、あとは月経周期や不妊治療周期にあわせて最適な時期に治療を入れて生きます。
前回までにお話した免疫系を整えること、それと卵質の向上を目指す鍼灸治療を加える。
これは、どのステージの方にも必要な要素です。
つまり、子宝を望む全ての女性に共通して、当院がお力添えできるものとして自信をもって提供しています。