アトピー性皮膚炎の鍼灸治療経過_その2


By

以前のブログにも少年のアトピー性皮膚炎治療について触れましたが、今回はこちらに掲示することに快諾いただいたお子様の症例を紹介します。
4歳の女の子 😛 (初診時は3歳でした)
以前からヒフが弱く、ずっと皮膚科に通っていました。
お薬を塗ったり、飲んだりしても特に良くなったという実感がなく、ヒフの乾燥がひどく初診当初は背中・お腹を中心に、肘や膝の裏、首、おでこ、耳たぶの下、股の部分の痒みと皮膚炎がありました。
昨年の11月に初診で来院してくれたAちゃん。
顏色がすぐれず、ヒフも乾燥して発赤して疲れきった様子 😥 だったのを良く覚えています。
お腹も弾力に乏しいのに、下腹部の緊張が強い。
ステロイドや保湿薬、経口服薬する抗アレルギー薬を処方されていたのに、あまり良い効果を示していないようでした。
お母さんに色々をお話をお伺いしながらAちゃんを診察しますと、いくつか改善する余地のある部分が見つかりました。
その中で、特に「小児はり」で改善できる可能性が高いものを説明し、普段の生活の中でも出来るだけ気をつけていただくことをアドバイス。

そのひとつが、便秘です。

このブログでも腸内環境と免疫機能の関連性については何度か触れていますが、特に小児の場合は皮膚炎と腸内環境は密接に関係しているように思います。
東洋医学ではこれをしっかりと説明しています。
東洋医学で言う、肺・大腸の生理機能と相互の調和、それらが不調となったときに現れやすい症状所見を見落とすことなく経過を見ていくと、そろそろ改善してくるなぁと分かるときがあります。
皆さんもご存知の通り、アトピー性皮膚炎は難治性疾患です。 😥
症状が固定されてしまうと、完治に至るには相当な苦労と時間を覚悟して取り組まなければなりません。
でも、こどもの場合には自然治癒力をしっかりと賦活してあげて、回復する力、つまり東洋医学でいう肺と大腸の関係をサポートしてあげると、驚くほどの回復を見ることがあります。

Aちゃんの場合、半年ほど頑張りました。
最初の2ヶ月は辛抱の時間でした。それをきっちり説明し、お母さんも私の意見に理解をしめしてくださり、お忙しい中可能な限り治療に来てくれました。
顏をお見せできないのが本当に残念なほど、顏色も良くなり、健康的な元気な笑顔を見せにきてくれてます。
まだまだ油断はできません。現在は減薬真っ只中ですので、症状が変化しやすい時期です。
ここを上手に乗り切って、お薬のいらない状態になるように取り組んでいきます!!
あと一息、頑張ろうねAちゃん!
貨幣状発疹