痛みは「感情を伴う」ということ


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痛みは『感情を伴います』。

皆さんも経験があるのでは無いでしょうか。
私は長い間ラグビーをやっていましたので、怪我と隣り合わせでした。

骨折や脱臼、靭帯断裂など。
痛い思いも沢山してきました。
激しい痛みを感じた時の驚きと恐怖。
慢性に長期間痛みが継続している時の、イライラや憂鬱な気持ち。

私はこういった感情が、痛みや運動機能の回復に対して障害になる事を経験的に知っていました。

さて、この感情。
人間が豊かに生きていくには、豊かな感情があってこそですよね。
しかし皆が持っている当たり前のこの感情も、長期間に渡ったり、強烈であるとそれが邪気(じゃき)となって自身に病をもたらす可能性があります。
そして、それぞれの感情は体内の臓腑と連絡していて、影響しあっているのです。
たとえば、肝(臓)と怒りは関係が深く、肝(臓)を病んでいる者は怒りやすくなったり、逆にいつもイライラしていると肝(臓)を痛める事になります。

このブログで何度も登場する、『黄帝内経(こうていだいけい)』。
2200年以上前に成立した医学経典です。
ここには既にその事が記載されています。
人間が持つ感情を七情と言って、怒・喜・悲・思・憂・恐・驚と指摘しています。

痛みは『感情を伴います』。
人間が痛みを感じるという事は、決して無機質に処理されていくものでは無いと言うことです。
生身の人間と相対して、その感情も全部ひっくるめて治療していくのが、はりきゅう治療だと私は思っています。
東洋医学というのは、こういったベースラインの上に成り立っているものなのです。

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