皆さんおはようございます。
ここでは東洋医学の紹介をしながら、日々の臨床から経験した事を綴ろうと思っていたのに、最近は好き勝手書いてます。
懲りずに、今日はウ○コについて。じゃなくて、腸内細菌と免疫の話。
『腸内フローラ』なんつって、最近では良く話題にあがってますから、「んな事知っとるわい!」だったらごめんなさい!!!
腸内フローラ=腸内細菌叢です。
では質問。胎児に腸内細菌叢はありますか?
答え。腸内細菌叢どころか、腸内細菌は一匹もおりません。
当たり前ですよね。
だって、母親の子宮は無菌状態ですから。
では腸内細菌の由来は!?
様々な説があるそうですが、主に産道、最初に接触した人、空気中、母乳など。
産道、最初に接触した人、母乳はおそらくお母さんだし、空気も最初に共有する中にはお母さんがいます。
その様な実態と考えると、お母さんの状態も本当に大切ですよね。
腸内細菌の状態は、年齢差や個人差が少なくありません。
アレルギー疾患や炎症性腸疾患、肥満などの疾病を持つ人と、健常人の腸内細菌叢のバランスは異るのです。
腸内細菌叢の重量は1~1.5kgにも達するそうです。
およそ、1,000種。なんと100兆個!!
この腸内細菌のバランスは、年齢、食生活、ストレスなど様々な要因で変動します。
上にも示したように、健康な人とそうでない人の腸内細菌叢のバランスは異る事が分かっていますから、アレルギー疾患や肥満のある人の腸内細菌叢を健康な人のそれに近付ける事が出来れば、それらの疾病は改善・予防できると言えるのではないでしょうか。
と、いう事は腸内細菌を含む、腸内の環境は人の免疫に大きく加担していると言う事です。
そう。
人の腸管には、最大規模の免疫系が存在しています。
腸管の免疫細胞は、全身の免疫系の実に50%を超える数に達します。
つまり、この場所で経口的に入ってくる病原体を同定して、免疫システムを働かせる最重要ポイントなのです。
そして、ウ○コの話。
人のウ○コは、50~60%が腸内細菌の死骸で10~20%が腸内の細胞(腸上皮細胞)の脱落したものとも言われています。食べ物の残渣はわずか20~40%。
だから、ゴールデンバナナのいいウ○コがいつも出ている人の腸内細菌叢含む腸内環境はバッチリな訳で、体内の免疫システムはきっと最大限その機能を発揮していると言えます。
逆にいつも便秘・軟便が続いてる人は、免疫システムに悪影響が出ているかもしれません。
いいウ○コをするためには、食生活を始めとする生活習慣や、心身のストレスを上手に解放しているかどうか等、様々な要因が関わっています。
腸内細菌のエサは食物繊維と言われているし、肉体疲労や精神的ストレスは腸内細菌の代謝に悪影響を及ぼす様です。
ちなみに新生児は、この腸内細菌を始めとする腸内免疫機能が脆弱で、一般に細菌やウイルスに感染しやすい状態です。
が、この新生児期の免疫機能の不足を補うのが母乳です。
母乳には免疫や抗体が含まれていて、新生児期の免疫系を補助する働きをしています。
と言う事は、お母さんの免疫機能も充実していると、新生児の免疫系をしっかりサポートできると言う事です。
突然ですが、東洋医学でも肺と大腸はとても親密な関係です。
慢性的にいいウ○コが出来ていない人は、喘息・アレルギー・皮膚症状を呈しやすいと考えられています。
さあ、皆さんも食生活を見直して健全な心身を養うために鍼灸を受けてみてはいかがですか?