患者様の声から見えてくるもの


By

こんばんは。
先日、不妊治療で来院してくださった患者様の声(ご感想)をいただきましたので、ホームページにアップしました。
いつも患者様の声を頂くたびに、もう一度その方の物語を思い返すようにしています。
そこから学ばせて頂くことが沢山あるからです。
同時に、患者様の生の声を本人直筆でいただいておりますので、その温度というかウェブという顔の見えない方々に伝わるといいなぁと思っています!

さて、MI様のご感想の中にある何気ない言葉から当院が目指すもの。
当院を利用してくださる皆様に提供したいものが見えてきます。

MI様は、不妊専門クリニックの治療がなかなか思うような結果に結びつかず、ずっと不安な気持ちを抱えていました。
しかし、不妊治療を受ける患者様が増大した(昨年は体外受精授かった子供は約4万人)クリニックの事情を考えると、こうした彼女の不安に対して対話という形で十分に向き合うことは難しいのです。

「妊娠は本当に奇跡だと思っている。」・・・そうかも知れません。妊娠はもちろんのこと、無事に出産に至ったことだって。体外受精妊娠率(2012)は移植あたりの出産率は平均14%。年齢別の流産の頻度は42歳で約50%です。
実は大きなハードルをいくつも乗り越えてのご出産だったと言えます。
その上、妊娠成立後も妊娠期間中に大きなトラブルもなく、マイナートラブルもほとんどなく、お仕事も続けながら順調に経過しました。
頭痛持ちでしたので、そういったトラブルにも対応して解消することは、「健康」をサポートするという意味で不妊治療の基盤と言えます。
それ以外にも、MI様の生活のこと、お仕事のこと、不妊治療に対する不安や、様々な症状に対する心配事を伺いながら治療を進めてきました。
こういった鍼灸院で行われる様々な過程が、MI様の不安や焦燥感を少しでも和らげられたのではないでしょうか。
また、それが妊娠成立・無事出産という形に繋がったのだと信じています。
42歳で原発性不妊の方です。
はりきゅうの果たした役割は大きかったのではないでしょうか。

よくあるお問い合わせの中には、どのくらい通ったら妊娠しますか?月に何回くらい治療に来れば妊娠しますか?などのご質問をいただきますが、正確にこの質問に答えるのは難しいというのが正直なところです。
まだ顔も見ていない、脈も、お腹も診ていない状況では、平均的なものを述べるしかありませんもん。
「不妊治療のどの段階に入っていらっしゃるかによりますが、最低週に1回程度は通っていただきたいです。」としか言いようがありません。今日治療して、次回ご来院いただくときには、今日よりも良い状態で治療を受けていただくということを繰り返すことで体が変わっていきます。だから、答えは「毎週来てください。」になってしまいます・・・。一度ご来院ください。そうすれば、大まかにはロードマップをご説明できると思います。
健康であることの延長線上にあるのが妊娠です。だから、今子供を授かるために何かを変えなきゃいけないのです。

それが何かを一緒に見つけ、一緒に解決していくことがきゅうあんの治療なのです。

では健康とは、なんでしょう?

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity. 
健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(WHO健康の定義より)
はりきゅうがお手伝いできるのは、まさにココだと思います。
不妊治療を行っている女性の、肉体的な部分・メンタルの部分・そしてそれによってその方の社会生活にどんな問題が生じているのかをじっくりと伺って、患者様と一緒に引き出しに整理しなおして解決に向かうような。
きゅうあん鍼灸治療院は、ご来院くださる皆様にとって常にそんな存在でありたいと願っています。

b58e6960-199x300