妊娠と陰陽のバランス②


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<免疫と妊娠>
私達人間は、自己と非自己をそれぞれ分けて認識しています。そして、必要に応じて非自己を排除する機能を備えています。
また、その機能は時間経過や経験により修飾され、機能自体もその人の状況に応じて変化していきます。
ざっくり言うと、
こういった機能のことを 免疫 といいます。
読んで字のごとく、非自己とは自分以外のモノのことです。
自分以外のモノとは、細菌やウイルスといった”生き物”である場合もあるし、埃や異物などの”無生物”である場合もあります。
免疫という機能を備えているから、風邪を引いても治るし、怪我が治るし、花粉症にもなってしまう。

免疫とは、体の中に生じた間違い探しです。

では、いきなりですが。
受精卵(もしくは胎児)は自己ですか?非自己ですか??

 

答えは、どちらでもあって、どちらでもない。
ですかね。

受精卵(胎児)は、お母さんとお父さんのDNAを持っています。
お母さんの免疫は、お父さんのDNAも持っている生物を自己だとは認識しないでしょうね。
しかし、半分はお母さんと同じDNAを持っています。
この生物(受精卵)を排除すべきか、否か。
妊娠が成立し、無事に元気な赤ちゃんを出産するということは、この免疫機能に何らかの変化があって妊娠という母体の状況に合わせて調整されているということが言えます。
女性は本来、子孫を残すという永遠と引き継いできた目的を果たすために、自己でもあって非自己でもない生命を体内で維持し産み出す能力を持っているのです。
受精卵(胎児)を許しながら、その他の外来生物は排除するという複雑な免疫機能を支えているものはいったい何なんでしょう。

それは、人体の恒常性 『ホメオスタシス』 です。
人体の恒常性とは、ヒトが健康でいることを維持しようとすることです。
このとき、一般的には肉体的な健康を維持する性質を指しますが、私はあえて心身の健康を維持する性質であると考えています。
東洋医学では、人体の恒常性を支えるものの全てをひっくるめて 正氣 といいます。

人体の恒常性の大きな枠の機能の一つに、免疫があるのです。
ですから、恒常性を支えているその他の機能に問題が続くと、免疫にもその影響が出てくると考えられます。
東洋医学では、正氣を乱す原因は、五藏六府(内臓機能)の変調です。
正氣は人体の恒常性を支えているものだと言いました。これは、ダイレクトに免疫にも関わってきます。

人体の恒常性『ホメオスタシス』については、最後に総まとめでお話したいと思います。
では、「免疫=体内に生じた間違い探し」について掘り下げてみましょう。
今回はここまで。また夜に。

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