アトピー性皮膚炎 30代女性

症状

一年前から、両方の首と肩の境目あたりが痒くなった。
当院を受診した数ヶ月前に勤め先の海外研修と国内旅行、親族との海外旅行が続き疲労が蓄積。
その頃から更に痒みが増し、皮膚炎が酷くなった。
皮膚科や内科を受診し、抗アレルギー薬と抗細菌薬を処方され、それぞれ2週間内服と塗布するが改善されなかった。
症状が酷いときにはステロイド外用薬も使用したが、皮膚の痒みが引かないので、漢方薬局に相談し便通を改善する漢方薬を続けるが、現在までに改善に至っていない。
シャンプー、整髪剤、アクセサリーなど皮膚炎の可能性があるものは、ご自身で気をつけていたが関連は無かった。

治療経過及び結果

来院時の症状

初診時の皮膚の状態は、首の付け根両側に皮膚炎がみられた。
赤黒くなっており、子供の掌ほどの大きさになっていた。
右側の皮膚炎のほうが痒みが酷く範囲も広い。
この部位以外には皮膚炎無し。

その他の症状

朝起きたときに疲れが残っている。(仕事が多忙)
寝つきが悪い。
首から肩にかけての張り、重だるさ。
元来便秘傾向。(漢方薬使用中)

経過

初診の施術後、痒みが軽減される。
その後は1週間に1度受診。
第2診、第3診後に皮膚炎の赤みと範囲が縮小。
第4診後、痒みを感じなくなる。それに伴い皮膚炎も回復してきている。
第5診では、「皮膚の状態が今までで一番良い!」とご本人も改善を実感する。
第6診では、皮膚炎は消失し完全に快復している。痒みもなし。

考察

皮膚のトラブルは、その原因が様々です。
今回のケースでは、便秘・慢性疲労・睡眠の質が低下していることに着目して施術しました。
皮膚炎を起こしている患部に直接鍼やお灸をすることはありません。
あくまでも、この方の代謝機能と自律神経調整を意識した治療を徹底しました。
また、生活習慣も見直していただき、スキンケアのポイントもアドバイスしました。

今回使ったツボ
三陰交(さんいんこう)、四満(しまん)、肩髃(けんぐう)、手三里(てさんり)、足三里(あしさんり)、肝兪(かんゆ)、大杼(だいじょ)