坐骨神経痛 80歳・女性
症状
坐骨神経痛様症状
左臀部から左下肢にかけての痛みにより、日常生活動作に支障が出ている状態
治療経過及び結果
来院時の症状2018年11月頃から痛みが出現。
それまでは痛みが出ることはあまりなかった。
常に痛みがあるわけではないが、今は痛みが出ている時間の方が長い。
痛みが出ると全く動けないので横になっている。
また椅子などに座ると痛くなることが多いので、日中は立位か横になって過ごしている。
その他の症状歩行時は杖を頼りにしているので、上半身の筋緊張が強い。
激しい痛みのため、動けず横になる時間が多く筋力低下と体重減少が著しい。
経過初診時は激しい痛みで歩行が危なく、また、治療着に着替えたり、ベッドに横になるのも大変な状態であった。寝返りがうてず仰向けにしかなれなかったので、腹診と理学検査をもとに、下肢の筋緊張や疼痛緩和目的に施術を行った。
第2診では、前回の施術後に痛みが少し軽減したとのことであったが、痛みが強く出る時間はまだ長く、痛みの出現回数もまだ多い。ただ仰向けにしか寝られなかったのが、横向きに寝られたとのこと。
第3診以降は痛みの出現を繰り返す日々ではあるが、徐々に痛くない時間が増えてきた。1日中痛くない日も出てきた。それに伴い今までできなかった日常生活動作ができるようになり、下肢の可動域も改善傾向にある。
第7診を終えたところだが、初診時の時よりも痛みはかなり軽減している。激しい痛みのために不安感を募らせていたが、表情にも余裕が出てきて笑顔が増えた。最近は杖なしで来院している。
現在は週に1回のペースで来院されており、引き続き疼痛緩和の施術にあたっている。
考察
痛みによる日常生活動作レベルの低下が著しく、精神面にもかなりダメージがある状態での来院だった。筋力の低下も著しいが、その前に除痛をしないと何もできない状態だったので、まずは痛みを緩和することを優先することをお伝えした。痛みは、靴下を履いたり椅子から立ち上がるような前屈姿勢で強くなる。
痛みのために力が抜けず全身に筋緊張が強く見られた。気血の巡りも悪い状態だったので、除痛以外にも体内循環を良くすることと、また加齢に伴う虚損を補う施術も同時に行った。
今回使ったツボ
足三里(あしさんり)、腎兪(じんゆ)、太谿(たいけい)、丘墟(きゅうきょ)、崑崙(崑崙)、環跳(かんちょう)