本当に久しぶりの投稿になってしまいました。
11月3日に行いました、「こどもはりの日」のイベントはおかげさまで30名の子供達が来院して、大盛況に終わりました。
子供達が小児はりを体験して、くじ引きや綿菓子を楽しんでいる様子は、当院内の掲示スペースに掲載しております。
ご来院の際には、ぜひ当日の模様をご覧くださいね!
さて、そんな小児はり。ひとつご紹介したい症例があります。(もちろん、本人と保護者に了承を得ています)
小児はりでおねしょが治った小学生。今度は自分の皮膚炎を小児はりで治したいと電話をくれました。
嬉しいですね、皮膚も四元先生に治して欲しいなんて言ってもらえました。
でも、嬉しい気持ちもそこそこに、こちらは真剣勝負のピリピリムード。
まずは、鍼治療で痒みを抑えなければ。よし、頑張るぞ!と心の中でつぶやきます。
アトピー性皮膚炎など難治性の症状というのは、どこまで治したいか、どこをゴールとするのかを本人も交えて親御さんとしっかり共有しておく必要があります。お互いの覚悟を確認するわけです。
例えば、「搔くな!」と言われても痒みに対して掻かずに我慢するのは大人でも至難の技。
私は、搔くなとは言いません。ただし、爪のケアや手の清潔、患部の衛生状態はしっかりと管理してもらう様に親御さんにお願いしてます。
その他にも、皮膚をできるだけ健全な状態に維持する為のポイントもいくつか説明して、できる限りご家庭で実践していただきます。
そういったベースができた状態で、鍼灸治療(小児はり)を加えていくと今回の様に良好な経過をたどる成果が得られます。
写真は、今までの経過を写真に収めたもの。簡易的に肘の内側の皮膚炎を記録しましたが、この子は膝の後ろや耳の裏、眉毛や額にも皮膚炎がありあした。一時は、肘の皮膚炎がひどく肘をまっすぐに伸ばせない(伸ばすと痛い)状態まで悪化していました。
7月16日の写真では皮膚炎が悪化しています。これは、7月から皮膚科医にもらっていたステロイド塗布を中止した為に、一時的に症状が強く出てしまったのです。その後は、現在に至るまでステロイドは一切使用していません。保湿剤と小児はりと生活の中でのポイントを押さえるだけ。
今日も来院してくれましたが、もうほとんど痒くならないと言っていました。
まだ、ゴールではありません。これからも油断はできません。
しかしこの子の場合、おねしょとアトピー性皮膚炎が小児はりを加える事で解決したのです。
本人もご家族も、もちろん私もとても喜んでいます。
治療の成果には個人差や状況による差が大いに繁栄されますが、諦めず焦らずstep-by-stepで改善に向かう事はできます。
特に、こどもの場合はまだまだ成長途中ですから、少しだけ回復のキッカケを与えるとグググーッと良くなる事もあります。
大人とはちょっと違う。こういう回復力を持っている。だから、こどもの症状っていうのは諦める事なく治療を続けると、思いがけない結果を得られると思っています。
もっともっと、小児はりが皆さんに認めてもらえる様、これからも頑張ります!