昔の話


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私、以前は会社員でした。
会社ですから、ある期間ごとにミーティングをしていました。

私は若手で、若さゆえに見えてくる?感じる? 疑問、ハテナをミーティングのときに話題にあげることもしばしば。
そのとき、
 「問題提起ばかりじゃなくて、解決案も一緒に出せるといいよな!」
と言われたことがあります。
私は「それもそうだな、見えてくる問題点ばかり口にしていたんじゃ、まるで子供と一緒だな。」と瞬時にショボンとなりました 😥

でも、そのミーティングが終わってから、ある先輩が私にこんな事を言ってくれました。
 「問題が見えてるだけで十分。ミーティングは、疑問に感じていたり、問題だと感じたことを口にして持ち寄る場なんだから。」
さらに、
「解決案まで用意できていたなら、それはもう問題じゃなくなってるから。」「問題をみんなで解決するためにミーティングがあるんだから。」

素晴らしい先輩でした。今考えると、その先輩が言ってくれたことは意味深いことだったなぁと思います。

どうしてこんな話を急にするかというと。
実は昨日、長時間移動する機会があったので、ある本を買って読んでいたら。
なんと、まったく同じ意味のフレーズが出てきたんです。

以下はその抜水です↓
世の中はいま「問題を解決する能力」を高く評価する風潮があります。ビジネスの世界でもソリューションといったりして解決策が重視されている。
でも、じつはいま本当に必要なのは、「問題を発見する能力」のほうじゃないかとぼくは思っています。
だって、何が問題かがあきらかになっていたら、人が集まって知恵を出し合えば、たいていのことは解決できるから。いまの時代は問題を解決するより、見つけることのほうが難しいんです。
じゃあ、どうやって問題を見つければいいのかというと、ポイントは「受けて側」で考えることにあります。

この文章には針灸の世界でも当てはまる要素がいくつもあります。
当時、会社で若手の私はまだ「受けて側」つまり「ユーザー」だったのかも知れません。
だからこそまだ見えてくる疑問やハテナが沢山あった。
このとき、私にアドバイスをくれた先輩はすごいなぁ。と改めて思いました。

この先何年たっても、受けて側のためだけの鍼灸師でいたいと思います!

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