頭痛

頭痛のイメージ画像

頭痛は文字通り頭部の痛みや不快感の総称です。
正式には顔面痛なども含めて、頭全体の痛み、圧迫感、不快感も全て頭痛としています。
頭痛の症状は、片側であったり拍動性に感じたり、頭全体が重々しく感じられたり、耳鳴りを伴ったりと様々です。

成人のかたで、今までに頭痛を経験したことが無いという人は稀だと思います。
それほど頭痛は我々の生活の中で良く見られる症状であり、皆さんがいつも感じる頭痛が生命を脅かすほどの危険性が無いものであることは経験上知っていると思います。

とは言え、仕事や育児に支障を来すほどの痛みは耐えかねます。
頭痛薬でいったん痛みを抑えても、原因を解決しなければ何度でも痛みが襲ってきます。

頭痛の原因次第では、鍼灸施術は非常に良く効きます
このページをお読みいただき、思い当たる方は鍼灸施術を受けてみてくださいね!

頭痛の原因

原因について触れる前に、一刻を争う危険な頭痛もあるということを知って頂きたいと思います。
いつもの頭痛とは少し違うものや、非常に強い痛みは心配です。

頭痛には、一次性頭痛 と 二次性頭痛 という分類があります。

<一次性頭痛>
頭痛以外に原因が無い頭痛のこと。原発性とか機能性頭痛とも言います。
概ね、鍼灸施術の対象となる頭痛です。後ほど、頭痛に対する鍼灸治療を詳しく説明します。
頭痛の鍼灸治療を知りたい方は、二次性頭痛の説明を飛ばして、その下のきゅうあんの施術欄をお読みください。

<二次性頭痛> ※ここで紹介するものは、危険な頭痛ばかりです!
続発性・器質性頭痛とも言い、原因のある頭痛のことを言います。

・頭頸部の外傷によるもの
代表的なものに硬膜下血腫があります。
事故や転倒などの外傷による頭蓋内出血で、症状は数日から数週間、数ヶ月後に出てくるケースがあります。
固い頭蓋骨の中で出血すると、内部の容量が増えて内圧が上昇します。それにより、脳の機能に支障を来すばかりか死亡に至る恐れがあります。

・頭頸部の血管障害によるもの
代表的なものにくも膜下出血があります。
くも膜下腔という脳と脳を包む膜の間で、動脈が破裂して起こります。破裂したときにハンマーで殴られたような、今までに経験した事の無いような激しい頭痛が起こると言われています。また、この様な激しい痛みの前にウォーニングサインとして思い当たるふしの無い、頭痛が続いたりだんだん酷くなるようなときには、注意が必要です!

・頭蓋内疾患によるもの
代表的なものに脳腫瘍があります。
硬膜外血腫と同じで脳が圧迫され、手足の痺れや麻痺、複視、記憶障害などが出現する事があり、頭痛のみが先行することは少ない。その他に脳脊髄液減少症では、脳は髄液に浮かんでいるので、その髄液が減ると脳の神経や血管が引っ張られて頭痛がおこります。原因不明のものもありますが、重度の下痢などの脱水症状で発生したり、交通事故のむち打ち症で長期間に及ぶ頭痛の原因とも考えられています。

・(化学)物質によるもの
代表的なものにシックハウス症候群があります。
因果関係が未解明な部分が多いものの、ホルムアルデヒドやトルエンなどの有機化合物が高濃度だと頭痛やめまいを引き起こすと言われています。その他にも一酸化炭素中毒の初期段階だと血管拡張により、頭痛が誘発されます。これは生命の危機に関わるもので、普段の生活で起こる頭痛とは異なります。

・感染症によるもの
代表的なものに髄膜炎があります。
ウイルス性と細菌性があり、ウイルス性は風邪に続発して起こります。細菌性髄膜炎は呼吸器疾患・尿路感染・副鼻腔炎・中耳炎などが起因となって起こるもので、ウイルス性髄膜炎に比べ、症状が激しく重症で、脳炎に移行しやすい。見逃すと後遺症を残す事になりかねない。

・恒常性(ホメオスターシス)の障害によるもの
低酸素・高二酸化炭素→人ごみ、高山、無呼吸症候群や低血糖・低血圧・高血圧(※)などが誘因です。
※高血圧が原因で頭痛が起こる事はめったに無い。逆に、高血圧にさせている原因(例えば肩こり)が頭痛も誘発している事はよくあることです。

・頭蓋骨・首・眼・耳鼻・副鼻腔・歯・口腔の痛みによるもの
文字通りこれらの場所に何らかの症状があり、それが周囲の筋緊張を起こし頭痛の原因になったり、炎症が神経を刺激してそれが頭部や顔面に放散すると頭痛が起きることがあります。

二次性頭痛のうち、放って置くと生命の危機に及ぶ可能性がある頭痛もあります。
このような頭痛の場合、鍼灸治療を受ける前に必ず病院を受診して原因を特定して下さい!!

きゅうあんの施術

先ほど紹介した一次性(機能性)頭痛は、主に鍼灸院で治療できる頭痛です。

①当院で最も多い頭痛でもある、緊張型頭痛

正式には、筋肉の過緊張が原因で起こる筋緊張型頭痛と、精神的な緊張が原因の緊張性頭痛の2タイプに分けられますが、どちらも最終的には筋肉の持続的な異常収縮が起きていることが原因であるため、ここでは緊張型頭痛としてご説明致します。
症状は頭から鉄兜を被ったような重苦しさとか、頭が締め付けられるようなと表現されるような頭痛を指します。

この頭痛は、身体的・精神的なストレスが誘因ですので、鍼灸で頭部・頚部の筋緊張緩和と併せて全身的な施術により精神的に安定した状態を目指します。
筋緊張を伴わない精神的緊張はありません。また、その逆もしかりです。

鍼灸施術は、筋肉の緊張を緩めるのは得意な領域です。普段から治療をしておくとより良いし、頭痛が起きている時に行うとすぐに効果が出ることが多いです。
凝り固まった筋肉を緩めると、周囲の血行が一気に改善します。血流が促されれば、その先の凝り固まった筋肉が緩んでいくという回復軌道に入っていきます。

しかし、筋肉の緊張がどこから来ているのかを鑑別する事もたいへん重要です。
姿勢なのか、体の使い方や日常生活に問題があるのか、精神的なストレスが優先しているのかなどです。
問診や当院独自の身体診察で、その原因を突き止めていきます。

例えば精神的ストレスが原因の場合には、主に東洋医学的な診断で患者様お一人お一人の状態を判断します。
東洋医学では、外部の環境変化が体内環境である五臓に影響し、その結果様々な症状が発生するという理論があります。
心身のストレスが続くと、五臓の働きが異常になることがあります。体内機能であるの不調は、やがて頭痛や不眠といった症状として現れてしまいます。

顏色が悪かったり、めまいを伴ったり、なかなか寝付けない、眠りが浅く夢を見がち等、と関連のある症状があります。
イライラしていたり、目や爪に異常が現れたり、上腹部が張って痛い等、と関連のある症状があります。
これらの症状から、首肩の筋肉が凝り固まって頭痛が起きてしまったのは、の働きが悪いと推定して、首や肩や頭以外にも、心と肝の機能を回復するのに最も効果的な経穴(ツボ)を加えて施術します。

首肩の凝り固まった筋肉を緩める施術と、東洋医学的に機能不全を改善する施術で、患者様の全身をトータルにケアする治療がを行っています。
このような施術を行うことで、首肩の筋肉を緩めるだけでは完治しなかった頭痛にも対応でき、今ある頭痛を解消するだけでなく、これから起こる可能性のある頭痛を未然に予防する事が最大の目的です。

②ズキンズキンと拍動性に起こる片頭痛

発作的に、日常生活に支障をきたすくらいひどい頭痛。吐き気を伴うこともあります。
必ずでは無いが、閃輝暗点というキラキラと星が瞬くようなファンタスティックな視覚異常が前兆として起こる。頭の左右どちらか、もしくは両方痛むことも。
音や光の刺激で症状が悪くなる事が多く、静かな暗い部屋で目を閉じて安静にしている方が楽。男女比は1:4とされ、女性に多い

現代医学的に原因は解明されていないが、血管説が広く知られています→<主にストレスなどにより心身の緊張状態になると、血管内でセロトニンという物質が急激に増加。その影響で脳血管の急激な収縮と拡張が順次起こり、拍動性の強い頭痛が発作的に発生する。>あくまでも仮説です。

ストレスとその解放に発生のキッカケがあるようです。例えば、休日のホッとした時に限って片頭痛に襲われるなど。
ですから、普段から過度な疲労やストレス、睡眠不足にならない様に気を付けて自律神経のアンバランスを予防する事が、発作を起き難くさせるポイントだと言えます。

この場合、鍼灸ではどうするか。
拍動性で、女性に多いという所も治療のヒントになります。

女性は男性に比べに関わる変化が多く、東洋医学では=陽=男性、=陰=女性といった関連性を重視します。
(東洋医学では『けつ』と読みます。ここでは、血≒血液くらいに捉えておいてください。)
これは、が男性でが女性だけという絶対的な関係性ではなく、相対的により関わりが深いということを意味しています。
は体の上部に上りやすい性質を持ちます。普段はが上りっ放しにならないように、を下げるための機能も働いていて、健康であればは上下に循環しています。
の力で循環していますので、健康な人の身体では、と共に休むことなく循環し続けています。
しかし何らかの理由で健康状態が崩れると、元来上りやすい性質を持つ気が頭顔面部に上り、それに引っ張られるようにも頭部へと上って行きます。
すると、急激に頭部へのが送られ拍動性の痛みとして現れます。
男性に比べると女性はもともとの量も少なく、月経などにより生理的な出血が周期的にありますので、それらの影響も受けやすいのです。
の流れや量の問題が生じやすいのは、圧倒的に女性なのです。_318-50138
現代でいう自律神経のアンバランスで生じる循環障害は、こういった理屈で説明できます。
ですから、東洋医学的に見ても心身を疲労させ過ぎないことは、片頭痛の予防に大切なことなのです。
鍼灸施術で気血の滞りを解消させ、正常に循環させることができます。また、普段から鍼灸治療を受けて心身のバランスを整えておくことで、片頭痛の発作が起こりにくくなります。

今回紹介したもの以外にも、頭痛の原因は様々です。

きゅうあん鍼灸治療院では、あなたがお困りの頭痛に最も効果的なオーダーメイド治療を行っています。是非一度、当院の頭痛治療を受けてみてください!

↓ 実際に当院の施術を受けた方の感想です。
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